※ステンレス鋼発注時のご注意 固溶化処理前に油分があると炉内で浸炭し、耐食性が落ちます。
熟練の技術が「ステンレス鋼」の熱処理を得意としています
大山熱工はステンレス鋼や耐熱鋼などをはじめ、重機、造船、電力などの部品の熱処理を得意として行っております。
長きにわたって蓄積された豊富なノウハウや技術が今も信頼を得る繋がりとなっております。
用途やお客様のご要望を実現するため、日々企業努力をしてまいりました。
小規模だからできる細かなご要望にもお応えいたしますので、お気軽にお問い合わせください。
金属熱処理の技術
Technology
焼き入れ・焼き戻し
焼き入れとは炭素を含む鋼材を加熱し、急速に冷却する熱処理方法です。
固溶化処理
固溶化はオーステナイト系のステンレスに対して行い、硬化しないだけでなく、耐食性などに優れた鋼になります。
ステンレス鋼板の応力除去
応力が過度にかかると経年変化による置き割れや粒界腐食が起こるため応力除去を行います。
焼きならし
加工によって発生する硬さのむらや残留応力を除去し、鋼の組織を均一化、微細化する方 法です。
焼きなまし
切削が容易な鋼を作る為、鋼の硬さを下げてやわらかくする処理のことです
析出硬化処理
高合金鋼やステンレス鋼などに溶け込んだ炭化物を析出させ硬度を上げる技術です
ステンレス鋼の熱処理
Product
オーステナイト系ステンレスの熱処理
Crに数パーセントのNi含む非磁性(磁石につかない)で耐食性に優れる(SUS304 代表鋼種 18-8と呼ばれる 18%Cr 8%Ni)この鋼種でよく問題になるのは「応力腐食割れ」と「粒界腐食割れ」があります。固溶化処理を行います。
この時、900℃~500℃位の間は特に急冷しなければなりません。
(SUS304 SUS316 SUS321等)マルテンサイト系の熱処理
焼き入れ、焼き戻しにより硬化します。JISでは13Cr、12Crが規定されています。1000℃前後で焼き入れし、硬化させ(マルテンサイト化)焼き戻し(高温550~700℃)により、粘りさを出して調整します。
(ソルバイト化)低温(150~200℃)の焼き戻しにより、固い刃物にもなります。
(SUS403 SUS420T2 など)フェライト系ステンレスの熱処理
フェライト系はNiを含まず、焼きなましによりフェライト化します。
大気中での耐食性が大変良好です。
(SUS410L、430 447等)二相系ステンレスの熱処理
オーステナイト系に比し、CrとNiの比率が大きく、常温でもオーステナイトとフェライトの混合組織になります。
処理としては、固溶化処理を行います。
オーステナイト系でよく問題になる塩素イオンによる応力腐食割れを生じないので、、海水や工業用ポンプ、バルブ等に使用されます。
(SUS329J1 329J4L 等)析出系ステンレスの熱処理
耐食性と高強度を兼ね備えています。
JISではSUS630(17%Cr4Ni) SUS631(17Cr7Ni)の2種類が規定され、固溶化処理後所定の事項により高い温度が得られるH○○○○時効の○○○○部分はカ氏の温度(処理温度)を表しています。
(SUS630 SUS631)